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2026.07.14

宇宙を仕事にする時代へ。宇宙政策とキャリア戦略から紐解く「次世代の働き方」【連載】コスモ女子の“ふわり、宇宙遊泳”(第6回)

こんにちは!宇宙領域の女性コミュニティ「コスモ女子」代表の塔本愛です。当連載では、コスモ女子のメンバーが宇宙を楽しむエピソードや取り組みを紹介しています。

2026年3月30日、コスモ女子では、和歌山大学 学長補佐・教授であり、内閣府宇宙政策委員会専門委員も務める秋山演亮さんをお招きし、「宇宙の基礎講座:宇宙産業が今ほしい人材とは?宇宙を仕事にするキャリア戦略」を開催しました。

日本の宇宙政策をけん引する専門家の視点から、宇宙産業の「今」と、私たちがそこにどう参画していくかについて掘り下げます。今回はそんな当講演のレポートを一部お届けします。(語り手=塔本愛さん、文=SpaceStep編集部)

お話いただいたのは

コスモ女子 代表

塔本 愛 さん

宇宙政策が示す「産業の現在地」

「宇宙開発」と聞くと、国や研究機関だけが関わる特別な世界を思い浮かべる人も多いかもしれません。ですが今は、 国家主導の巨大プロジェクトから、民間企業が主役となる「新宇宙時代」へとシフトしています。この転換期において重要な役割を果たしているのが、政府が策定する「宇宙政策」です。

宇宙政策とは、国が宇宙空間の探査、開発、利用に関して定める総合的な戦略や方針。秋山さんは、内閣府宇宙政策委員会専門委員として、政策決定の最前線に携わられています。

講演の中で強調されたのは、「政策は単なる規制ではなく、ビジネスが生まれるための『土壌作り』である」という点です。例えば、内閣府が宇宙政策の一環として進めている「宇宙スキル標準」の定義といった取り組みは、これまで見えにくかった宇宙産業のキャリアパス――宇宙関連の仕事につくために、どのようなスキルの習得が必要かといった道筋を可視化するための基盤といえます。

政策によって産業の輪郭が明確になることで、宇宙業界にはどんな仕事があり、どんなスキルが活かせるのかを見える化すること。 民間企業の参入が進み多種多様な雇用が生まれる環境が整備されています。つまり、宇宙政策を知ることは、どの領域にビジネスチャンスがあり、どのような人材が今後必要とされるのかを見極めるための羅針盤といえます。

和歌山大学 学長補佐・教授 秋山演亮さん 

宇宙産業が真に求める人材

「宇宙産業に入るには、特別な理系知識が必要なのでは?」――そんな不安に対し、秋山さんは「採用ニーズは、一般企業と変わりません」と明快に答えてくれました。

宇宙プロジェクトにおいても、必要なのは技術者だけではありません。プロジェクトマネジメント、広報、事務、法務、営業など、私たちが培ってきた「汎用的なスキル」こそが、今まさに宇宙現場で求められています。

重要なのは、宇宙というフィールドに対して、自分の経験をどう応用するかという視点です。「今のスキルは宇宙で通用するのか?」という問いを、「自分のスキルを宇宙でどう活かそうか?」と変換するだけで、宇宙はぐっと身近な挑戦の場へと変わります。

宇宙は「遠い夢」から「挑戦できるキャリア」へ

今回の講義を通じ、参加者は「宇宙政策」という大局的な視点と、「人材」としての現実的なキャリア戦略という両面から、業界の現状を理解することができました。

参加者からも「宇宙がこれほどリアルな選択肢になるとは思わなかった」という声が多く聞かれました。
宇宙産業は、もはや一部の選ばれた人たちだけの聖域ではありません。多様な人々が関わり合うことで、宇宙はとても身近で、手の届くものとなっています。

宇宙を「遠い夢」として眺めるのではなく、「仕事」として挑戦する。その一歩は、意外なほどすぐそこにあります。(つづく)