2026.09.07
小惑星リュウグウからのサンプル回収を成功させ、次なる目的地へと航海を続ける国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」。その拡張ミッションとして挑んだ小惑星「トリフネ」へのフライバイ探査(高速接近通過による探査)には、いくつもの高いハードルが存在していた。もともとフライバイ用に設計されていない機体は、観測装置の角度を変えることができない。秒速約5.3キロメートルで通過する一瞬に観測を成功させるには、衝突を回避しながら天体の至近距離へ導く精密な誘導制御が不可欠だった。こうした探査機の制約を乗り越えるべく、高度な専門知を結集させたアプローチが結実した。2026年7月、松江工業高等専門学校と大島商船高等専門学校の教員が参画した探査チームは、トリフネへのフライバイ探査で「太陽系天体のフライバイ探査における最小接近距離の更新」と「小惑星フライバイ時の世界初のレーザー測距」を達成した。地方高専の研究力が、深宇宙探査のフロンティアを力強く切り拓こうとしている。(文=SpaceStep編集部)
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