2026.07.16

航空から宇宙へ。物流商社が拓く新商流

宇宙ビジネスが空論から実務へと移行する中で、依然として最大の障壁として立ちはだかるのが「輸送」の不確実性である。どれほど高度な衛星開発技術を有していても、それを計画通り、かつ適正なコストで軌道へ投入する手段がなければ、事業の連続性を担保することは難しい。これまでの宇宙輸送は、国家規模のプロジェクトや一部の巨大資本による独占的な領域にとどまり、一般の企業が既存の物流サービスのように利用できるほど身近な存在ではなかった。2026年4月、JALグループの商社である株式会社JALUXが、韓国の民間宇宙企業INNOSPACE社と交わした戦略的提携は、この構造的な課題に対する有力な一石を投じるものとなる。航空分野で長年培ってきた商流ネットワークと、新興の衛星打ち上げサービスを掛け合わせる。宇宙輸送を「特別なイベント」から、確実性と利便性が求められる「高度な物流サービス」へと組み込み直す動きが、いま本格的に加速している。(文=SpaceStep編集部)

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連載コラム

加速する世界の宇宙ビジネス。宇宙領域に30年以上携わってきた、株式会社2moon伊巻和弥さんから、世界の動きを解説いただく連載。宇宙ビジネスを「世界基準」で読み解き、日本の次の一手を読者と考えていく。

宇宙業界で活躍する多様なプレイヤー(=「宇宙人」)との対話を通じて、宇宙ビジネスを“自分ごと”に変えるコラム。聞き手は、ITと福祉・教育を横断して社会課題に向き合ってきたハッピー・ファム合同会社代表、五嶋 耀祥(ひな)さん。

月面開発に携わるプロフェッショナル「宇宙エンジニア」。月面居住区やプラントの建設、ロケット推進薬の開発を進めている。彼らの研究と実践を通し、日本の宇宙領域における課題感や可能性を探る。

宇宙ビジネスナビゲーターとして活躍する、株式会社minsora代表 高山 久信さん。多様なゲストと、宇宙ビジネスの可能性や面白さを読み解いていく、SpaceStep創刊記念コラム。