2026.08.04
地球の6分の1という低重力、降り注ぐ放射線、そして真空。過酷な月面環境において、生身の人間が大規模な建設作業に従事することには、物理的な限界がある。これからの月面開拓の主役を担うのは、人間の指示を待たずに自ら状況を判断し、施工を進める「建てる知能」を備えた重機たちだ。しかし、これら無人の機械群を月面で協調させるためには、地球からの遠隔操作によるタイムラグを排した、現地での高度な計算処理能力が不可欠だ。2026年4月15日、株式会社ispaceと清水建設株式会社が締結した基本合意書(MOU)は、この「月面での意思決定」を支えるインフラアーキテクチャの構築を目指すものだ。月面データセンターを核に、通信や電力、居住モジュールを統合的に整備する。月面輸送の専門家と建設のプロフェッショナルが手を組んだこの構想は、月と地球を繋ぐ新しい経済圏「シスルナ経済圏」を現実のインフラへと引き寄せる転換点となるだろう。(文=SpaceStep編集部)
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