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  3. 釧路空港と宇宙港が連携。道東に広がる宇宙経済圏

ロケットの打ち上げや衛星データ利活用など、市場拡大が続く宇宙ビジネス。国内でもインフラ整備が進む一方で、射場の建設や企業誘致は特定の一地域に閉じた取り組みになりやすいのが実情だ。そうした中、周辺地域への経済波及や住民の理解促進は、産業を定着させる上での切実な課題となっていた。

こうした地域的な広がりの課題を打破すべく、航空インフラと宇宙港が連携する新たなアプローチが動き出した。2026年9月1日から10月16日にわたり、北海道大樹町とSPACE COTAN株式会社は、北海道エアポート株式会社釧路空港事業所とともに「HOKKAIDO SPACEPORT in 釧路空港 ~ひがし北海道から広がる宇宙産業の未来~」を開催している。空と宇宙の拠点が結びつく試みが、道東における宇宙産業の裾野を広げようとしている。(文=SpaceStep編集部)

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ロケット打ち上げ体験から遊覧飛行まで。空港を活かす多彩な企画


(引用元:PR TIMES)

民間にひらかれた商業宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」を運営する北海道大樹町とSPACE COTANは、道東の空の玄関口である釧路空港と組み、宇宙産業への理解を広げる初の連携企画を展開している。会期中、釧路空港内ではHOSPO関連のパネルや過去に打ち上げられた実物ロケットの展示が行われており、来港者が産業の進展を間近に体感できる場となっている。

本企画の特徴は、空港の施設や航空網を活かした体験型プログラムにある。毎年9月12日の「宇宙の日」に合わせ、翌9月13日にはフジドリームエアラインズの機体を用い、釧路空港を発着してHOSPO上空を遊覧するチャーターフライトが実施された。機内でのSPACE COTAN社員によるHOSPOの解説に加え、グランドハンドリングや飛行機の離陸の見学が行われるなど、参加者が空と宇宙の現場を間近に体感できる機会となった。

また9月23日には、通常は立ち入れない釧路空港の航空機駐機エリアを活用し、親子向けのペットボトルロケット制作・打上げ体験が開催された。さらに10月3日には、夜間の滑走路から国際宇宙ステーション(ISS)などを観察する星空ツアー宇宙特別版も実施された。10月中旬開催の「北海道宇宙サミット2026」のPRも含め、空港空間を活かした多角的な発信が進んだ形だ。

“自治体の宇宙港”から“広域連携”へ。道東クラスターが拓く新産業

今回の取り組みが示唆するのは、宇宙港を核とした産業振興が「一自治体のローカルなプロジェクト」を脱し、交通網を巻き込んだ「広域産業クラスター」へと面的な広がりを見せ始めたという事実である。

人口約5,100人の大樹町は、約40年にわたり航空宇宙産業の誘致を続けてきた。その中で、道東の主要ハブである釧路空港と連携し、航空旅客や観光資源と結びつけるアプローチは、宇宙関連のビジネス需要や観光需要を地域全体へ波及させる契機となるだろう。


(引用元:PR TIMES)

また、滑走路や駐機場といった非日常的な空間を活用して子どもたちに体験を提供することは、将来の宇宙産業を支える人材育成や、地域住民の社会受容性を高めるための土台にもなる。これは、宇宙港を単なる技術実験の場にとどめず、観光や教育を融合させた「スペースツーリズム」の基盤へと昇華させる試みだといえる。

打ち上げ高頻度化に向けた研究が進むHOSPOにとって、地域との共生は欠かせない要素だ。地域交通インフラと手を携え、道東全域の求心力を高める本取り組みは、地方発の宇宙ビジネスが持続的に根づくための有効な一手となるだろう。

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